随感随筆

禅寺での日々

七難即滅・七福即生

 今年も滋賀県の小松寺と正眼寺と法雲寺の各お寺において『大般若経六百巻転読祈祷法要』を厳修する時期となりました。

 その法要は、全国各地のTVニュース放映などでご覧になられた事もあろうかと思いますが、複数のお坊様方がそれぞれに大きな声を出しながら、お経本を上から下へパラパラパラパラと流し込むような仕草をされておられる、その法要です。

 そしてその法要後に、例えば小松寺では『奉轉讀大般若経六百巻家国安寧息災祈攸・七難即滅・七福即生』と記された『ご祈祷札(般若札)』をお配りさせて頂いております。

 昨今では印刷物の御札が多いようですが、当方では、師僧自らが奉書紙を規定の大きさに切り揃え、木版とバレンを用いて一枚一枚、手摺りされます。

 

小松寺 般若札木版

小松寺の般若札


 先代住職、先々代住職と、何代にも亘り大切に取り扱われてこられたであろう小松寺の木版に向い、背筋を伸ばし厳かに御札を摺られておられる師僧の御姿は、言葉にならない教えそのものだと感じます。

 禅修行とは、何も坐禅をするばかりが禅修行ではないのだと、『動中の工夫は静中に勝ること百千億倍す』との言葉が脳裡をよぎり、やはりこう云った瞬間に、師僧の元に居ることが最高の修行であり、何ものにも代えがたき修行道場なのだと実感するのでありました。

 これから法要本番に向けて忙しくなります。法要そのものにつきましては、また後日、ご報告申し上げたく存じます。ご興味をお持ち頂けましたら幸いです。合掌